ビットコイン単位切り下げによる2つの効果

ビットコインニュースさんの記事で「BIPに新たな提案、BTCからBits表記へ」という内容の記事が出ていましたので紹介します。

ビットコインの価格が高騰し、1BTC=約160万円となっている。BIP176は、BTC建ての表記からBits(100サトシ)建てで表示することでより価格を正確に理解ができるようにすることが狙いだ。BIP(Bitcoin Improvement Proposals)はビットコインの改良案を提案する場を設けることを目的に作られた。

ビットコインの最小単位は1サトシで、0.00000001BTCとなる。少数点以下の数字は、読み間違いや打ち間違いが多く発生することから、Bits表記にする事により桁数の読み間違いなどを防ぐことができる。

例えば、ビットコインの価格が1BTC=150万円の場合、1000円は約0.00066BTCとなる。これをBits表記にすると660Bitsとなり、より分かりやすい表記となる。1円は0.66Bitsとなり、0.00000066BTCより格段に理解しやすい。

BIP176の提案者のジミー・ソン氏は、仮想通貨の発行量が1コインあたりの価格に大きな影響を与え、仮想通貨自体の価格の誤った評価に繋がっていると発言している。

この話は、以前にも一度話題になりましたが、決済に使うことを本格的に考えるのであれば、単位を切り下げることは必要になるでしょう。

100satoshiを1Bitsとすることで期待できる効果

このビットコインの単位の切り下げによって得られる効果は主に2つあると思います。

  • 物やサービスの価格を判断する際に分かり易くなる
  • ビットコインの価格が上がり易くなる

ということで、詳しく見ていきましょう。

物やサービスの価格を判断する際に分かり易くなる

人は物の価格を判断するにあたり、その物の価格が0.00559BTCなど、頭に小数点が並んだ数字で表記されていると、すぐにその価格がいくらなのかすぐに判断できません。

ビットコインモール

こちらはBitcoinmallというビットコインとMONAコインで決済が可能なショッピングサイトですが、このBTC価格とMONAコイン価格を比較して見るとどうでしょう。

モナコインの方が何となく分かりやすい感じがしませんか?

これは普段の生活している中で、頭に小数点が来る表記を使っていないためです。

 

円で例えるなら0.1286万円と言われるとえーといくら?ってなってしまいますよね。

1286円という表記の方が明らかに分かり易くですよね。

 

まあ、この辺は慣れもあるのかもしれませんが、基本的に頭に0が来るような小数点を使った価格表示について、人は判断し難いという傾向があります。

これもありビットコインの1BTCは、1億分の1の1satoshiまで分割できるので、100satoshiを1Bitsとするという新たな提案が今回出てきています。

 

ビットコイン価格が上がり易くなる

100satoshiを1Bitsとすることで期待できるもう一つの効果がビットコイン価格の上昇です。

これはbitFlyerの1BTCの価格ですが1BTC178万円と言われると高いという印象がありますね。(2017.12.26現在の価格)

bitflyerのビットコイン価格

 

これがBits建ての表記に変わるとこうなります。

1Bitsの価格

単位が違うだけで価格は同じなのですが、ビットコインが1.78円となると急に安く感じてしまいます。

これは明らかにイメージ効果なのですが、このイメージ効果の威力は絶大です。

こうなると、すぐに10倍の17円、100倍の170円くらいにはなりそうな感じがしますね。

これが100satoshiを1Bitsとすることで期待できるもう一つの効果です。

なので、もしこの提案が採用されるようであれば、ビットコイン価格はさらに爆上げしそうな感じがします。

 

ちなみに総発行量が多いものとの比較では、リップルが1000億枚、NEMの90億枚とビットコインの2100万枚と比べると発行枚数がすごく多いように見えますが単位を変えてみるとこんな結果になります。

BTCを基準とした総発行枚数の比較
総発行枚数 BTCを元にした総発行枚数の比較
ビットコイン 2100万枚 1倍
リップル 1000億枚 ビットコインの4762倍
NEM 90億枚 ビットコインの429倍

ビットコインのBTCを基準とするとビットコインの総発行枚数は2100万枚で、リップルの総発行枚数はそれの4762倍、NEMの総発行枚数は429倍となります。

 

これを100satoshi=1Bitsを基準とすると

Bitsを基準とした場合の総発行量の比較

Bitsを基準とした総発行枚数の比較
総発行枚数 Bitsを元にした総発行枚数の比較
ビットコイン 21兆枚 1倍
リップル 1000億枚 Bitsの210分の1
NEM 90億枚 Bitsの2300分の1

Bitsを基準とするとビットコインの総発行枚数はなんと21兆枚ということで、ダントツの発行枚数となります。

ビットコインの総発行枚数は2100万枚に慣れてしまったので変な感じがしますが、1BTCは1億分の1まで分割できますので、BTCをBitsという単位に直すとリップルの210倍、NEMの2300倍の総発行枚数となります。

まとめ

ということで、この以前にも話題に上がったビットコインの単位の切り下げがあるのかどうかに注目です。

この100satoshiを1Bitsとする単位の切り下げが行われれば、BTCという単位は遠い存在になるかもしれません。

そう考えると、ビットコイナーには単位の切り下げはかなりの朗報です。

近い将来このBits導入の流れとなるのか、この動きに注目していきたいと思います。