与沢翼さんのビットコインに対する見解

「秒速で一億円稼ぐ条件」という本を出し、一躍有名となったあの与沢翼さんがビットコインについての見解をyoutubeの動画で述べています。

私もビットコインに注目する者として彼の動画を見ましたが、同意できるところと、できないところがありましたのでご紹介します。

 

始めの8分くらいまでのビットコインの概要の説明は、私も同じような見解です。

 

その後、与沢氏はビットコインを企業と比べ出します。

ビットコインの時価総額を分かりやすく捉えるという意味では、企業との規模の比較は分かりやすく良いかもしれません。

しかし、企業が業績が上がり、純利益及び配当が上がるから価値が上がっていくというような見解をして、それをビットコインにも当てはめ比べていますが、これは違います。

なぜなら、そもそもビットコインは企業とは全く性質が異なるもので、貴金属、金(ゴールド)に近い存在だからです。

ビットコインは貴金属、金(ゴールド)に近い存在である

しばしば、ビットコインは、金(ゴールド)と比較されますが、比べるのであれば、金(ゴールド)と比べるべきです。

日本政府は2016年3月4日に閣議決定でビットコインを貨幣として認定しましたが、それ以前も、ビットコインは企業としてではなく、相場で価値が変動する貴金属と同様に「モノ」として扱うとされてきました。

 

ここでは長くなるので、ビットコインについての詳しい説明は省きますが、ビットコインを「モノ」や金(ゴールド)に近い存在だと仮定した場合、「モノ」や金(ゴールド)は企業ではないので、それ自体が活動して業績を挙げたり、純利益を挙げたり、配当をしたりすることはありません。

 

では、企業はその企業活動による利益拡大により企業価値を上げるのに対し、「モノ」や金(ゴールド)の価値ってどうやって決まり、どうやって上がっていくのでしょうか?

 

これは学校で教わったと思いますが、「モノ」の価値は、需要と供給によって決まります。

「モノ」の価値や金(ゴールド)の価値は毎日変化していて、それは需要と供給のバランスによって決まっています。

要はとっても簡単で、「モノ」の価値や金(ゴールド)の価格は、欲しい人が多くなれば上がるし、欲しい人が少なくなれば下がります。

欲しい人が沢山いるのに流通量が少なければ、高値でも欲しいので価値が上がるし、欲しい人があまりいないのに流通量が多ければ、安値でもいらないので価値は下がります。

 

なので、この先ビットコインを使いたい、ビットコインを欲しいという人が増えればビットコインの価格は上がりますし、逆にビットコインを使いたい、ビットコインを欲しいという人が減ればビットコイン価格は下がります。

ただ筆者は実際に周りでビットコインを使っている人を見たことがないですし、まだまだビットコイン自体を知らない人も多いので、まだまだ伸びしろがあるのではないかと思っています。

去年は政府からの貨幣認定の後押しや、今春には消費者保護を目的とする仮想通貨交換事業者への登録規制も施行され、さらにビットコインの普及が加速しそうです。

日本経済新聞では、2017年には国内でビットコイン決済ができる店舗が前年の4倍の2万店舗になるという記事を掲載するなど、ビットコインへの認識と社会的地位は徐々に向上してきています

また2020年には東京オリンピックの開催もあり、政府は外国人観光客向けにキャッシュレス決済を進めていますので、ビットコインの将来は有望なのではないかと考えます。

金(ゴールド)は、世界共通の有限資産である

金(ゴールド)は人類が紀元前6000年程前から今日まで、価値を保存する媒体であり続けています。

では、なぜ金(ゴールド)は、世界共通の価値あるモノなのでしょう?

 

私の答えは、人を魅了する見た目というのもあると思いますが、一番は希少性だと思います。

要は絶対量が少ないから。

だって、いくら綺麗でキラキラと人を魅了する金(ゴールド)であっても、その辺にいくらでも落ちているのであれば、別に欲しいとは思わないはずだからです。

 

そして、金(ゴールド)にはその希少性ととも

  • 複製できない
  • 分割することができ、分割しても価値が変わらない
  • 陳腐化・劣化しない

という価値保存媒体としての必須条件も併せ持っていることで、価値の交換保存媒体として、とても使い勝手が良かったのだと思います。

金(ゴールド)がこれらの価値の交換保存媒体としての条件を満たしていたので、全世界共通の有限資産として価値があるものと人々に認識され、国の枠を超え世界共通通貨としての地位を確立できたのでしょう。

金(ゴールド)とビットコインの類似性

そして、そんなすごい貴金属の金(ゴールド)ですが、ビットコインと金(ゴールド)は多くの類似性があります。

  • 希少性が高い(発行枚数は約2100万ビットコイン)
  • 複製できない(台帳をみんながそれぞれ持っているので、複製は困難)
  • 分割することができ、分割しても価値が変わらない
  • 陳腐化・劣化しない
  • 採掘が必要(マイニングという方法でビットコインを採掘している)
  • 中央銀行の管理がない

 

ということで、ビットコインにも金(ゴールド)同様、価値の保存交換媒体としての条件が揃っています。

さらにビットコインには、金(ゴールド)にはない特性やメリットとして

  • 帳簿が完全に公開されている
  • プログラミングにより更なる改良ができる
  • 金(ゴールド)より簡単に保存交換できる

といった現代のインターネット社会には便利なデジタル通貨としての特性も備えています。

 

投資対象としてのビットコイン

投資対象として同じビットコインを見た場合でも私と与沢氏の意見は違います。

この違いを生んでいるのは、そもそも投資対象として企業や株と比較している与沢氏と、同じ投資対象としても価値の保存という金(ゴールド)と比較して見ている私とでは、そもそもビットコインに求めているものが違います。

与沢氏は投資対象として株のようなハイリターン及び配当を求めているのでしょうし、私は金(ゴールド)のようなローリターンでも価値の保存を求めています。

 

私はビットコインはまだまだ値上がりするだろうとは思っていますが、投資するきっかけとなったのが、政府日銀による大規模な金融緩和であったので、価値が担保されればそれで御の字ということで、ビットコイン購入を開始しました。

 

現在、政府日銀は、異次元緩和の名の下に大規模な量的質的緩和を行い、大量の国債を日銀が購入しています。

さらに資本主義では異常ともいえるマイナス金利まで導入している状態です。

さらにはまだ否定はしていますが、ヘリコプターマネーも視野に入れている感じです。

これの行きつく果ては、物価上昇による高率なインフレだと私は思っているので、私はビットコインを使って価値の保存をしたい、そしてこの目的のために、ビットコインを購入しています。

ここのところは、私がビットコインに投資する理由で詳しくお話したいと思います。

マイニングの話がない

与沢氏の話では、マイニングの話がないですが、ビットコインの価格の目安としてはマイニングコスト(採掘コスト)があります。

2016年に半減期を迎えた後のマイナー(マイニングする人)の損益分岐点は、500ドルと言われており、これがビットコインの採掘コストとしてかかっています。

過去にビットコインは何度か暴落していますが、このマイニングコストの損益分岐点と言われる価格でサポートされています。

なので、与沢氏が言う株と違い何も価値を判断する裏付けがないというのは間違いで、金(ゴールド)やその他の資源同様、採掘するために色々なコストがかかり、さらに有限ということで価値が裏付けられています。

そしてさらに言えば、ビットコインはビットコインに魅力を感じた数多くの有志の研究者やプログラマーによって日々改善が行われています。
この数十人、数百人の技術者達の新しいアイデアや高い技術力、日々の努力の結晶が、ビットコインの価値を裏付けています。

ファーストクラスの口座を持てば、売却制限はない

さらに与沢氏からは、インカムゲインがない、売却制限があるという話も出てきましたが、インカムゲインは金(ゴールド)に代表される貴金属や資源にはインカムゲインはないです。

売却制限については確かに口座のグレードによってはありますが、これはbitFlyerで言えばビジネスクラスまででファーストクラスに口座をグレードアップさせれば、売却制限はありません。

この辺も与沢氏が自分でちゃんと調べず、知り合いの話を鵜呑みにしているだけで、億とかのデカい取引をしたいのであれば、ファーストクラスへ口座をアップグレードすれば無制限で取引を行うことができます

キプロス国民は、価値の保存を第一の目的にしていたのでは

次に、キプロスの話に話が移り、財産課税の話が出てきます。

この時、ビットコインが暴騰したよねっていう話になりますが、ここでもキプロス国民は第一に何をしたかったのか、という本質が抜けています。

この時人々はビットコインの値上がり益を狙ってビットコインを買っていたのかというと、

実際はそうではないでしょう。

そうではなく、預金に10%の財産課税がかけられるということで、第一に自分の持っている資産の価値をビットコインを使って保存したかったのでしょう。

中国の取引高98%は誇大表現

その後、中国のビットコインの取引高の話になり、98%は中国で取引されているという誇張した取引高を出しますが、これは言い過ぎです。

実際のところは85%くらいではないかと思います。

85%でも十分大きいですが、これは世界第二位の経済大国である中国国民が、自国通貨を信用していないことが大きな理由です。

ですので、今後ビットコインがさらに広まり、さらにより多くの人が使い、信用力が増していけば、自然とこのパーセンテージは減少していくと思います。

ビットコイン価格が取引所によって違う

次に与沢氏はビットコインの価格が、取引所によってずれていることをおかしいと言及します。

ビットコイン相場.comというサイトで、一覧でビットコイン価格を確認できます。

ビットコイン取引所価格一覧画像

これは確かに乱高下している時は、結構開きがあるかもしれませんが、通常はそこまで大きく開いていないです。

また流動性が少ない取引所では、結局売りと買いの差が大きく、売買が成立しませんので、別に差があってもそこは問題ないと思います。

 

ビットコインの未来について

そして、ビットコインの未来の話へ進みます。

与沢氏の見解では

ビットコインは、まだ使える店舗が少ないのに過剰評価されている。

ということを話しています。

 

これは、お金を稼ぐことの上手な与沢氏としては、全くズレた発言です。

私はビットコインは金(ゴールド)だと思っていますが、与沢氏の動画の見解に合わせ企業や株ということで、少し見ていくと、

与沢氏は「ビットコインは、まだ使える店舗が少ないのに過剰評価されている。」と述べています。

 

株価は未来の企業価値、企業の成長を織り込んだ形で値がついています

ですので、既に誰もが知っている超優良企業になってしまったら、株価は既に上昇してしまいその価値を織り込んでしまっているので、そこに投資する旨みはあまりありません。

ビットコインも同じで、ビットコインが日常で使われるようになったら、今の価格ではないでしょう。

株式投資の醍醐味は、誰よりも先に割安な価格で優良な株式を手に入れることです。

そういう意味では、まだでてきたばかりの将来有望と思われるものに投資するのが、成功する投資の条件です。

将来の価値と現在の価値の差額を得るのが投資です

ですので、将来を見越して投資するのが投資であって、誰が見ても価値がある状態になってから投資するというのは、ナンセンスです

堀江氏最初は投機目的で良い

そして、ホリエモンこと堀江氏もビットコインの普及に関しては指摘していますが、ここで堀江氏は「最初は投機目的で良いんです。」と述べています。

投機があって、それで儲けた人によって使う場所が増えていく。

ビットコイン普及への道筋」堀江貴文氏に仮想通貨の真価を聞く

私も同意見です。

ドバイではビットコインATMがたくさんある

そして、次にドバイの話で、与沢氏はドバイでは全然使われていないということを指摘しています。

こちらもビットコインニュースですが、

ドバイ政府は2020年までにブロックチェーンで政府の公文書を管理すると宣言

さらにこちらは、2014年なのでだいぶ前の話ですが、ドバイでビットコインATMの大量導入という話題です。

ドバイでビットコインATMの大量導入

アルトコインの話

その後は、アルトコインの話となります。

アルトコインについては、私も懐疑的で、ほとんどが消えていくと思います。

これは想像してみれば、そんなにたくさんの通貨があったら、実生活上使い難くて仕方がないので、主要に使われる通貨は国の通貨とビットコイン、あとはあっても2個か3個になると思います。

これはアプリ等で想像してみれば分かり易いですが、皆さんはコミュニケーションをとる場合、きっと周りの人が使っているアプリと同じアプリを使っていると思います。

例えばLineやTwitterやFacebookなどです。

それは、相手が使っているアプリじゃないと機能しないからです。

通貨も同じで、全然使われないような通貨は他の人にとっても使い道がないため自然と淘汰され、結局みんなが使っているモノが使いやすいということでそうなっていきます。

店舗が導入しているビットコイン決済に値下がりリスクは存在しない

次にビットコイン決済の話で、与沢氏は店舗でビットコイン決済を導入した時のデメリットとして、ビットコインの値下がりリスクのことが指摘されていますが、

ここら辺はcoincheckというビットコインの決済サービスを行なっている会社があり、値下がりリスクのこともちゃんと考えられていて、ビットコイン決済における値下がり差損のリスクを店舗ではなくcoincheckが負うようになっております

コインチェック店舗リスクなし

 

coincheckのホームページの店舗様向け資料の11ページ目にちゃんと10分間レート固定保証として、店舗のビットコインの価格変動リスクが存在しないことを約束しています

 

まとめ

ということで、動画を見ての全体的な感想は、あまり良く調べずに喋ってしまっているなという印象と、ビットコインを企業や株と比較してしまっているので、だいぶズレた話になっています。

与沢氏自身が、自分でちゃんと調べていない情報も多く、ちょっと聞いた話で話してしまっているのが事実とは異なり、非常に残念です。

ネットは色々な人が自由に情報発信ができるすばらしいツールですが、著名な方であっても大した知識も持たずに発信していますので、ネットの情報を鵜呑みにすることなく、是非自分で調べる癖を付けましょう

そして、自分で調べ自分の頭で考えて、後悔しない行動を取るようにしましょう。

【追記】今後の仮想通貨投資戦略と私が実践しているFX投資術の紹介

今億万長者が続出している仮想通貨投資で、当時この与沢氏のyoutubeの動画を見て、仮想通貨には投資しないと決めてしまった人もいるのでしょうか?

そういう人は大きな機会損失を被ったことでしょう。

ビットコインの波に乗り損なってしまった人は、ライトコインの波には乗って欲しいと思います。

私はライトコインはまだまだ割安で上昇余地があると感じています。

なぜライトコインに強気なのか、アルトコインの中でライトコインが有望だと考えているのか、その根拠についての記事や私が仮想通貨を購入する資金を得るために実践しているFXの投資術を別のサイトである「FXと暗号通貨を活用して億られた男の投資術」で公開しています。

宜しければ、是非こちらもご覧ください。

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以上、最後までご覧くださり、ありがとうございました。